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近畿大学通信教育部図書館司書コース2017年 図書館情報資源概論 合格レポート

コピペは絶対にしないでください。っていうかバレると思います。あくまで参考に!ということでお願い致します。ご自分の意見や考察を一番大切にしてください。

 

図書館情報資源概論

設題 『(1)ネットワーク情報資源とはなにか、(2)公共図書館が提供しているネットワーク情報資源の事例や特徴を述べるとともに、(3)今後の収集の在り方や課題についても述べなさい。』

 
解答 

(1)ネットワーク情報資源とは
インターネットを基盤とするコンピュータネットワークを通じて入手できる情報資源のことである。インターネット環境の充実や国立国会図書館で一部のウェブサイトを文化財として収集・保存する事業が行われたことで、その提供や利用が広まっている。近年ではダウンロードやストリーミングによっての情報入手が一般的である。主なネットワーク情報資源には以下のようなものがある。
・有料・無料データベース
・電子ジャーナル
・電子雑誌
電子書籍
・音声コンテンツ
・放送・映像コンテンツ
デジタルアーカイブ
・MOOC

(2)図書館が提供しているネットワーク情報資源
 国内の公共図書館が提供しているネットワーク情報資源を以下に述べる。
1.国立国会図書館のデジタル資料の提供
国立国会図書館デジタルコレクション
国立国会図書館がデジタル化した資料を検索・閲覧できるデータベース。ここでは“NPO法人科学映像館を支える会”がデジタル化した1950~1990年代の映像も閲覧することができる。
・図書館向けデジタル化資料送信サービス
デジタル化した資料のうち絶版等で出版社・書店等の市場になく症状的に出版されていない図書館が入手困難な資料について、国立国会図書館が承認した図書館へ自動公衆送信を行うサービス。承認を受けた図書館は、インターネットを通じて館内限定でデジタル画像の閲覧と複写が行える。
2.電子書籍サービス
2002年には北海道の岩見沢市図書館が、2005年には奈良県生駒市図書館が電子書籍の提供と閲覧サービスを先駆的に導入した。当時は電子書籍を閲覧できるデバイスそのものの貸出や館内の専用端末での閲覧を主とするサービスであったが、現在ではネットワークを介して電子書籍を貸出するサービスを一般としている。電子書籍を閲覧できるスマートフォンタブレット端末を所持する人々が増加した近年、主に非来館者サービスとして提供されている。東京都の千代田区千代田図書館の「千代田Web図書館」を始めとして現在では54の図書館において電子書籍サービスが導入されている[1]。
3.音楽・音声アーカイブと配信サービス
 “HiRAC”という歴史的音盤アーカイブ推進協議会がデジタル化した音源を、国立国会図書館が「歴史的音源」として自館と参加図書館で提供している。提供されている音源は著作権の保護期間が終了したものである。また、ストリーミング方式で音楽配信するサービスを行っている“ナクソス・ミュージック・ライブラリー”からアクセス権を購入し利用者に対して音楽配信するサービスを行う図書館が増えている[2]。
4.電子図書館デジタルアーカイブ
 電子図書館とは全文テキスト化、あるいは画像処理を行ったものをインターネット上で検索・閲覧できるものを指し、デジタルアーカイブとは有形・無形の文化資源をデジタル化して記録保存を行うものを指す。ボランティアや図書館によって作成・維持されているデジタルアーカイブは多くの都道府県立図書館において公開されている。また、国立国会図書館では公的機関や私立大学、電子雑誌等の過去のウェブページを収集・蓄積・保存・提供を行うサービス「インターネット資料収集保存事業(WARP)」があり、電子図書館デジタルアーカイブとしての働きを担っている。
5.機関リポジトリ
様々な学術情報を収集・蓄積・保存・発信するための、ネット上にあるデータベース。主に大学図書館が提供している。オープンアクセス、大学の教育・研究活動の可視性と成果を国内外で発信する手段として運用されている。
6.ディスカバリー・サービス
ネットワーク情報資源も含めて一つのインターフェースで検索できるサービスのこと。主に大学図書館において導入されつつあり、次世代OPACとも呼ばれる。

(3)課題
前章から図書館は様々なネットワーク情報資源を提供していることが分かった。しかし。しかし図書館における電子書籍サービスの導入が進んでいない[3]ことを考えると、情報環境を取り巻く諸相の変化に図書館や図書館員が対応できていないことは明らかである。導入が進まない理由としては①職員のITスキルが低いこと②導入費用がかかること③コンテンツの不足④著作権の問題⑤図書館と出版社双方の歩み寄りがうまくいかないことなどが挙げられるだろう。現在電子書籍サービスを提供している千代田区千代田図書館においても、図書館として所蔵できるコンテンツや利用者にとって魅力的なコンテンツが少ないことがサービス拡大の妨げとなっている。これら多くの課題はすぐに解決できることではないが、電子書籍サービスを拡充させようとするならば、職員に対するITマネジメントの強化や実証実験としてではなく通常の図書館サービスとして電子書籍サービスを導入することを考えた予算計画、利用者のニーズに対応した書籍の収集などといった図書館自身の地道な努力が必須であると考える。また、電子書籍サービスが普及しているアメリカ・カナダ・シンガポールといった海外の図書館の例を参考にすることも有効だろう。

 

 [1]上村八潮・野口武悟、電子出版制作・流通協議会編(2015)『電子図書館電子書籍貸出サービス調査報告』ポット出版
[2]2015年9月の時点で、全国約120の大学図書館学校図書館公共図書館がこのサービスを導入している。(森美由紀(2016)『図書館情報資源概論』近畿大学通信教育部 p83)
[3]東京都の千代田区千代田図書館が国内で初めて閲覧サービスを導入して10年、全国での電子書籍導入は4%にとどまっているとの調査結果がある。(日本経済新聞ホームページ『図書館電子本、導入わずか4%「普及のペース遅い」』