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近畿大学通信教育部図書館司書コース2017年 図書館制度・経営論 合格レポート

コピペは絶対にしないでください。っていうかバレると思います。あくまで参考に!ということでお願い致します。ご自分の意見や考察を一番大切にしてください。

 

図書館制度・経営論

設題 『図書館の組織の種類を挙げ、それぞれについて述べるとともに、文科省の「図書館の設置及び運営上の望ましい基準」を読み、利用者から見て、これからの図書館組織はどうあるべきか、貴方自身の考え方を含め論じて下さい。 』

解答   

1.図書館組織の種類
  図書館で見られる組織は以下の5つである。
 ①職能別組織(機能別組織)
記録された知的文化財を収集・保管・提供するという図書館の「働き(職能=機能)」の側面から部門化した組織。例としては総務部・収書部・整理部・奉仕部などがあり、図書館資料の流れに沿って分けられている。
 ②主題別組織
図書館の資料を形態の如何を問わず主題によって部門化し、それぞれの部門が選定・収書・整理・閲覧・貸出・参考業務を一元的に処理する組織。
 ③利用者別組織
利用者別に組織化を行う。図書館ごとに組織化する場合もあるが(大学図書館における学部学生図書館・研究者図書館など)、閲覧室を利用者別に組織化する場合もある(公共図書館における児童図書館・障害者閲覧室など)。
 ④資料別組織
資料の形態別に組織化を行う。例としては雑誌・新聞部門やマイクロ資料部門などがある③と同様、閲覧制度のみにこのような資料形態を導入する図書館もある。

 ⑤混合組織
①~④で述べた組織を複合的に組み合わせた組織で、日本の図書館では主にこの混合組織をとっている。機能別組織を中心にしながら一部で主題別組織をとる場合や、閲覧部門のみ資料別・利用者別に区分する場合などがある。

 

2.図書館の設置及び運営上の望ましい基準についての考察
2012年に新設された「図書館の設置及び運営上の望ましい基準」(以下、望ましい基準)の構成は「第一総則」「第二 公立図書館」「第三 市立図書館」からなる。公共図書館における課題解決支援・情報サービス・読書支援の3つの面でのサービスの具体的なあり方や、図書館運営の方法などが基準として簡潔に整理されているため、図書館経営公共図書館の社会的意義についての理解がしやすい。この望ましい基準は、「図書館のあるべき姿を求めたものであり、具体的な図書館運営にあたり、尊重しなければならないもの」(注1)とされている。繰り返し何度も使われている言葉が「利用者及び住民」であることから分かるように、利用者や住民のために図書館がどのようなサービスや活動を行うべきなのかを徹底的に考えた利用者中心思考が「望ましい基準」の文章には表れている。質の高いサービスを提供し続けるためには、図書館サービスの調査・計画・評価の実施といった組織的な対応が必要であるが、「望ましい基準」を読むと、利用者中心思考に基づく図書館員一人ひとりの働きが前提にあるということを示していると考える。

3.これからの図書館組織

言うまでもなく、いくら資料や情報を揃えてもそれを利用する存在がなくては図書館というものは成り立たない。つまり図書館の経営・運営を左右するのは利用者であると考えられるのだが、利用者にはその自覚がないと言ってもいいだろう。なぜなら利用者にとっての図書館は、本を読んだり借りたりする場所・情報を収集する場所・学習する場所であり、図書館の経営・運営と自分が結びつく具体的な方法を知る機会がないために、図書館を「図書館サービスを享受するだけ(注2)」の場としか考えられないからである。もちろん利用者の中には、自主的に図書館のあり方を考え住民団体やボランティアに参加している人もいるだろうが、多くの利用者は自分が図書館経営・運営を左右する存在であることを意識せず、あるいは知らずに利用しているはずである。このように述べる根拠は、まさに自分がそうであったからである。司書資格の勉強をする前までは、当たり前であるが図書館を組織の集まりと考えることもなければ、感じの悪い館員の存在に気づいて嫌な思いはするが、その利用者が抱く嫌な思いが図書館側にとってどれたけ甚大な被害を及ぼすかなどについては考えが及ばないのである。利用者や住民の意向を反映した図書館の実現には、利用者の生の声と、前章で述べたように館員の利用者中心思考に基づいた働きの二つが必要不可欠であると考える。利用者が図書館経営・運営する上で重要な存在であることを知ってもらうには、普段からご意見ボックスを設置しておくことや利用者や住民の参加を伴う図書館の自己点検・評価を身近なところで実施することが有効である。館内の目立つ場所に簡単な文章で表した評価項目の覧を掲示して、各項目をA・B・Cで評価できるシートを作成しボックスに投函できるよう設置しておけば、利用者は気軽に参加できるだろう。実施や結果は市報などで宣伝・公表すると潜在的利用者にも図書館の存在をアピールすることができる。また、評価を受けた上で図書館の今後の計画や目標を公表することで、利用者は自分の意見によって図書館が変化するものだと知ることが出来る。館員は利用者の声を聞くことで新たな改善策を練ったり、利用者中心思考サービスを見直したりすることが出来る。「図書館サービスを享受するだけ」の利用者を、図書館経営・運営の担い手としての存在に変えていく試みをすることがこれからの図書館組織に求められることであると考える。